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プロフィール
HN:
菜葉 紀乃
年齢:
30
性別:
女性
誕生日:
1993/10/14
職業:
銀誓館中等部3年/一縷樹キャンパスB組
趣味:
寝ること喋ること食べること(
自己紹介:
ステ画面

ふさわしそうな笑顔選んで
もっともらしいセリフ並べて
頭んなか真っ白で

感情なくしたフリはそろそろ終わりにして

そう人はひとりじゃ生きれない
そんな当たり前の事とか
そう愛だってなきゃ生きれない
今更身に染みてる

もうこんな時代だからって
それってどういう言い訳
ねぇ愛だとか夢だとかを
口にする事は
カッコ悪い事なんかじゃない


もう迷う必要なんてない
守りたいものならわかってる
もう引き返す事は出来ない
そんなの承知の上

そう何度だって立ち上がる
壁なんて壊してしまえばいい
ねぇまだまだこれからなんじゃない
道が続く限り
扉なら開いてけばいい

――inspire/浜崎あゆみ
最期に君がいた/SENTIVE
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番外編

紀乃の学校についてのものをもそもそと。

グロっちいのはないです

4月7日、月曜日。

その日の起床は5時。でも実質布団から出たときは5時半。

自分の寝起きの悪さはどうしても直すことができない。

まだ重たい目蓋を擦りながらボクは冷たい床に立ち、思いっきり伸びをする。

そしてどこかで貰った壁に掛けてあるカレンダーをチラリと確認する。

今日は確か始業式の日。

そのことを思い出した瞬間、自然と盛大な溜息がでた。

取り敢えず最初の日ぐらいは顔を出さないと。……メンドクサイ。

自分の中で踏ん切りをつけ、カーテンを開ける。外はまだ薄暗い。

たまに鳥の鳴き声が聞こえたり、カラスが五月蝿く鳴いていたり。…そんな感じ。

窓から部屋に向き直り、今まで存在感のなかった制服を手に取って着替える。

本当は私服がいいのだが、折角あるのに着ないのも何だか嫌だから学校に行く時は制服なのだ。

ポイントがついた紺のハイソックスを履いて、取り敢えず着替えは終了。

そして、いつものように制服のポケットに小型のナイフを忍ばせる。

朝ご飯を用意するため、もう廃ビルとは呼べないほど綺麗になったビルの一階へと向かう。

私室が用意されている、つまり自分が今いる階は三階。

この結社共通の台所は一階にある。

スリッパも履かずに、コンクリートの冷たい階段を一段一段降りていく。

―――と。

「…っ」

突然、頭をつき抜けるような頭痛がした。よろける体を支えて、壁によりかかる。

…原因はわかっている。この場合の頭の痛みは本当に一瞬なのだ。

馴れないことをしようとすると、中でアレが暴れる。

ようは隙を狙っているのだ。自分が出てこれる、その一瞬の隙を。

「今日は、特に気をつけないと…。」

さっきポケットに入れた小型のナイフにそっと触れる。

これを使った止め方はかなり強引だし痛いから正直嫌い。

時期が時期なため滅多に出てこさせはしないが、用心するに越したことはない。

その後、台所でフレンチトーストにサラダといった適当な朝食を済ませ、

顔を洗って歯を磨いて、そこまで済ませたら時間は7時を少し過ぎている頃になった。

また自室に戻ったら、スクールバッグの中に筆箱など必要がありそうなものを適当に放りこみ、

小さな鏡台の前に座って髪の毛にくしを通す。

…この結社で生活している人がボク以外にもまだ居るのなら

そろそろ起きてきてもいい時間だと思うのだが、まだ人の気配はない。

それか、ボクが自然と気配を消しているのか。

………

ぼうっとしている間に時計の針は既に7時半を刺していた。

ここから学校まで近いにしても、どうせ今日は始業式があるから

いつもより早めに行かなくちゃならないのだろう。

ダルいのを我慢し、スクールバッグを引っつかんで廃ビルを出た。


最初に外を見た時より、当然なのだが空は明るくなっていた。

ちらほらと銀誓館の生徒たちが学園へ向かっている。中には自転車の人もいた。

学校にはすぐにつき、正門をくぐろうとしたところで男の教師に声を掛けられた。

「菜葉、久しぶりだな」

この朝から元気で大きい声で挨拶をされた。

…誰?久しぶり以外に何も言わないってことは一般人か。

一般人じゃなかったらこの前の狂鬼戦争のことも知っているはず。

自分の察しのよさには結構自信があるから、コイツは一般人できっと間違いない。

「…おはようございます。お久しぶりですね」

愛想笑いをして、声色を変えて普段の自分とは別の仮面を被る。

この教師は馬鹿だから愛想笑いをされているとは夢にも思わないだろう。

それに、自分で言うのも何だけどボクは愛想笑いは馴れているからかなり上手な方だと思う。

まぁ、愛想笑いに上手いも下手もあんまり関係ないのだけど。

早く会話を終わらせたいのに、教師が冗談ぽく図太い声で話しを続けてくる。

「菜葉の今年の目標はやっぱり皆勤賞か?」

「私ですか?うーん、皆勤賞は…どうですかね…」

こっちも冗談ぽくにへらと笑う。そして、お互い笑い合った後に

「では、また始業式で」

軽く会釈をして強引に会話を切って、足早に校舎へと向かう。

…これだから学校――いや、大人は嫌い。

どうせ、みんな一緒。

朝から気分が悪い。

誰かと話せば気分も晴れるだろう。足早に校舎へと向かう途中で、

自分の桜色の髪の毛や銀色の瞳を珍しく思うのか、怖く思うのかわからないけど

いちいち怪訝な顔をして目を覗いていく生徒が多かった。

馴れているから別に構わないし、その好奇心は否定しない。

生まれつきだから髪の毛はともかく瞳はどうにかできるものじゃあないし。

カラーコンタクトだって見た目だけ。その瞳自体どうにかできるわけじゃない。

何も見られていないかのように、ボクは堂々と校舎へと入っていった。


…………

……




「―――――これで、始業式を閉式します」

…耳の奥でおじさん臭い誰かの声が聞こえる。

「…乃ちゃん」

「紀乃ちゃん、終わったよ、起きて」

誰かもよくわからない元クラスメイト――多分一般人――に声を掛けられて目を覚ました。

「ん…、あぁ、あはは、寝ちゃった☆ありがとね、お陰で先生にバレるところだった~っ」

「うーん…あんなに堂々と寝てたんだしバレてると思うよ…」

苦笑して答えられる。あちゃー、やっぱり。

そりゃあそうだよね。周りはしっかり前を見て話しを聞いているのに、

ボクだけ何故か下を向いてそのままピクリとも動かない。

――それで気付かなかったら流石にバカだね。…自分が言えたことじゃないけど。

先生とすれ違った時冷たい視線を注がれたけどもちろんシカトしていった。
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